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2010年10月28日 (木)

ニーチェ「反」入門!? ●干場

Photo 発売から1週間、案の定、いきなり好調な、白取春彦さんによるニーチェについての解説書、「ニーチェ「超」入門」。

タイトルは、編集部でつけさせてもらったのだけれど、できあがったのを読みはじめたら(取締役出版部長 藤田の担当なので、わたしは、タイトルと帯コピー、装丁の決定をする以外、中身は、お任せ!)、おお、いきなり、最初の2行目に、「これは、ニーチェの入門書ではない。別にニーチェや哲学に入門したくない人に向けて…」だって!

まあ、「超」というのは、超えるであるから、「入門」を超えるわけで、いいとも言えるけど、スーパーっていうイメージもあるしそれならそうって言ってよ、藤田君!
なら、「ニーチェ「反」入門」って命名したのに!?

まあ、タイトルは、超でも反でもいいが(!)、中身は、チョーだ!チョーいい!チョーお薦め!

単に教養として、偉そうに話すための、あるいは、自分という人間の生身の葛藤とは別のところで、真理を追究する学問としての哲学ではなくて、生きるための哲学として、ニーチェに夢中になった白取さんの熱い思いが、独特の飄々とした様そのものの文章で、軽妙に語られる。

もとい、正確に言えば、生きるための哲学ではない。「生き方=哲学」だ。
ニーチェは、「そもそも哲学は、学問ですらない」と考えていたそうだ。
「われわれ哲学者は芸術家と取り違えられることの方が嬉しい」とも。
「哲学は論理的なものというより芸術的なもの」だと考えていたらしい。

さて、このはじめてニーチェを読んだ方にむけてのなにか解説書を、というのは、「超訳ニーチェの言葉」を出した翌月には、企画した。

きっと、「これは、ニーチェではない」「哲学をこんな形にするなんて」と、言う人が出てくると思ったからだ。
案の定、某人気ブログでは、「似非ニーチェ」と書かれていた。まあ、そうくるだろうな、という方だったので意外ではなかった。むしろ、思ったより遅かったのと、本との哲学者の方から何も言われないのが意外だった。

まあ、はなからバカにしているのかな、と内心思っていたら、某有名私大で哲学部の教授をしている同級生(たしか専門はフッサールか誰かだった気がするが)から、あれはいい!と言われた。
「これは偽物だとかいって、アマゾンに☆1つつける人いるのよ」というと、
哲学をほんとにやってるわけではない人に限って、そういうこと言うからね」。
さらに、母校の哲学者である現学長に招ばれ、褒められた。
同じように、「反論もある」というと、静かに笑って、
その方はきっと、哲学者でなくて、哲学学者でらっしゃるのでしょう」と言われた。
ニーチェ読みのニーチェ知らずですね」とおっしゃる東大大学院教授もいらした(哲学者ではないが。どなたかは、近く発表!?)

そうした声をもっと表面化させるためにも、これは、やはり、これまでのおきまりのニーチェ論ではない、ライブなニーチェをどなたかに、書いていただきたい。どなたか書いてくださる(それも大特急で!)方はいないか? 
というわけで、とうとう、白取さんにお尋ねしたら、やっぱり自分しかいない、ということで、白取さんによる「ニーチェ超入門」が誕生した!

ほんとうは、夏には出せるかと思ったけれど、今になってしまった。
でも、おまちしたかいがある。やっぱり白取さんでなければだめだった!

140ページと厚くはない。
読みやすい。一見。しかし、易しいと、言い切れる程ではない。
言葉は易しいけれど、ただ字面を負うだけでは、体に染みいらない。
ニーチェを体に感じない。でも、なんども、ゆっくり読むと……!

「力への意志」「超人」などの言葉だけが知られ、誤解されがちだったニーチェのメッセージは、
後悔し、現実を否定するだけで、結局何もしないのではなく、これからなにができるのか?と現実を肯定することから始める、という、
新しい時代が始まろうとしている今まさに、求められていた生き方であったことを、初めて知った。

書き出すときりがないので、詳しくは、ぜひ、本書をお読みいただきたい。
わずか140ページだ。しかし、深い140ページだ。
そして、「超訳ニーチェの言葉」同様、美しい装丁。

いつまでも手元に置いて、何度でも読んでいきたい。
と、わたしは思う。

目次は、こちら→

目次

はじめに

ニーチェの短い人生の短い年譜
第一部 真実のニーチェ
ニーチェの風貌
わからないニーチェをわかりやすくするために
哲学は生の芸術だ
遠近法こそ、人間の認識方法だ
世界の無意味と無価値
自分もないし、あの世もない
道徳
ニヒリズムを克服する
超人思想
「神は死んだ」
ニーチェによるキリスト教批判の弱点 1
ニーチェによるキリスト教批判の弱点 2
ニーチェによるキリスト教批判の弱点 3
この世に生き、現実を肯定する
力への意志/生きることとは何か

第二部 生きるためのニーチェ

決断する
贅沢を敵にしない
徹底した自分主義
真の教師を見つける
本能こそ命の力だ
人を尊重する英雄になれ
人生に必要な洞察と困難
人生を愛する気高さを持つ

あとがき

参考文献

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ニーチェ「反」入門!? ●干場を参照しているブログ:

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*PROFILE*

  • 干場弓子
    ディスカヴァー・トゥエンティワン取締役社長。魚座。愛知県立旭丘高校、お茶の水女子大学文教育学部卒業。新卒時、世界文化社入社。「家庭画報」編集部等を経て、1984年、ディスカヴァー・トゥエンティワン設立に参画し、現在に至る。夫と息子との3人暮らし。好きな言葉は、「Tomorrow is Another Day」。スカーレットの言葉です。理想の男性は、レット・バトラー。もしくは、クラーク・ケント(スーパーマン)。夫は、どちらにも、似ていない。
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