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2010年4月11日 (日)

「電子書籍の衝撃」の衝撃の理由 ●干場

ようやく、ブログを書ける状態になりました。
『電子書籍の衝撃』の発刊前、デジタル版特別キャンペーンにおける初期のサーバートラブルにつきましては、ほんとうに申し訳ないことを致しました。

『電子書籍』についての本なのだから、その「電子書籍」での読書体験をぜひ多くの方に持ってみていただきたい! 電子書籍について書かれた本を、電子書籍で読んでいただきたい! そう思ってわずか110円でおこなったキャンペーンでした。
印税がその分減ってしまうことになるかもしれない著者の佐々木さんも喜んで了解してくださったキャンペーンでした。

それが………。 

金曜日より、サイトにてお詫びとご報告のページをアップしております。肝心の『経緯』の技術的な詳細につきましては、後日、担当者からの報告を受けてからとさせていただきますが、そもそも、なぜ、このようなことを起こしてしまったのか? そこのところをお話ししたいと思います。

そもそも何が起こったのか? 

その前に、ひょっとしたら、そもそも、なんのこと? とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。ツイッター上での大騒動でしたので。
このあたり、次のブログに、ごく簡潔にまとめられております。

ツイッター総研 
佐々木俊尚『電子書籍の衝撃』電子版、サーバーダウンで人数制限ナシに
 2010-04-08(04:21)

もう少し詳しくニュース風にまとめてくれてあるのがこちら。

TECH SE7EN 
佐々木氏著書『電子書籍の衝撃』電子版を110円でダウンロード無制限に


というわけで、4月7日お昼の12時、張り切ってスタートしたキャンペーン。数十分後には、ツイッターに、『私の本棚に表示されない』などのつぶやき。お問い合わせアドレスへのメール、お電話……!!!

上記のブログにあったような状況で、無事スムーズにご購入ダウンロードできるようにできたのは、夜の12時過ぎ。半日間、お客さまには、ご迷惑をおかけすることとなってしまったのでした。本当に申し訳ございませんでした。

なぜ、簡単にダウン? 

いったい全体、なぜこんなに簡単にダウンしてしまったのか?
その理由は、ほんとうに恥ずかしい。恥ずかしくって言いたくないくらい、恥ずかしい。こうしたシステムに対する基本的リテラシーの欠如だったからです。

どういうことかと言いますと……。

ディスカヴァーのデジタルブックのビューワーとストアは、ボイジャーさんの.book形式とそのダウンロードサイトのシステムをディスカヴァー用にカスタマイズしたもので、クレジット決済は、業界大手のゼウスさんと提携しています。

このふたつの会社のサーバーは、今回程度のキャンペーンでダウンするようなやわなものではなく、もちろんボイジャーさんにもあらかじめお伝えしてありました。

ところが!

このふたつの会社間をつなぐ経路に、ディスカヴァーのウェブサイト、正確に言えば、ウェブサイト内にある普通の紙の本のオンラインショップを介在させていたのです。そちらが、ものすごい勢いで始まったアクセスには対応できなかったというわけです。

なぜ介在させていたかといえば、紙の本のショップで、面倒なクレジット決済の登録をしてくださったお客さまに、デジタルショップでお買い物をするときに、またまた登録の手間をおかけするのは申し訳ないと考えたから。クレジット機能をつけるときに、そのようにいたしました。

その時点で、経路がつながっている、ということはちょっと考えれば想像できていたはずなのですが、見た目、デジタルブックストアは、このブログと同様、ディスカヴァーのウェブサイトとは別サイトの、いわばリンクを貼った外付けなので、感覚的にわかっていなかった(実際、12月末からこれまで、デジタルブックストアを稼働して、特に問題もありませんでしたし)。

だから、ウェブサイトのほうの運営の会社に、事前に、今回のキャンペーンのことを知らせていなかったのです。

現在のウェブサイトは、もともと、今回のようなキャンペーンを行うことを想定しない規模でのサーバー契約となっていましたから、もし、このあたりのシステム的なことが分かっていたら、いのいちばんに、相談したはずでした。そして、相談しておけば、事前に、手は打てたはずでした。

実際、今回のトラブル発生後から数時間後に、ウェブサイトの運営の会社に相談し、打っていただいた応急手当が、ウェブサイトをいったんクローズすることでした。つまり、ウェブサイトの介在を止めて、デジタルブックストアとクレジットのゼウスさんのサーバーとのやりとりだけにすることでした。

なぜ、最初から、さらには、トラブル発生後すぐに相談しなかったかと言えば、だから、そもそも介在している、ということが分かっていなかったからというわけです。

よくもまあ、そんな、専門のスタッフもいないで、これまで、ウェブサイトやオンラインショップを運営しているものだ、といわれそうですが、それは、そもそも、いま触れたウェブサイト構築、運営の会社というのが、うちの関連会社だからです。小さいけれど、優秀な会社です。オフィスも同じビルの隣です。

なので、ディスカヴァーで、ウェブサイトの技術者を社員として持つ必要がなかった。考えてみたら、クレジット機能をつけるときも、その関連会社に依頼したし、これまでウェブサイトと紙の本のオンラインショップで何かあったとき(滅多にないですが)や何かしたいときは、スタッフ同然に相談していました。

だから、言ってくれれば良かったのに…と、当然言われましたが、今何度も書いたように、そもそも言う必要があることだ、という判断は勿論、勘がはたらくほどにも、仕組みが分かっていなかった、リテラシーがなかった、というわけです。
ほんとうに、お粗末なお恥ずかしい限りの話でした。

これが、クレジット決済をしても、『私の本棚』に、本のリストがすぐに表示されなかった理由です。お金をこの方は払いましたよ、という情報をながすところで、渋滞してしまったのですから(なので、詰まっていた情報がどうにかスムーズに流れ始める夜の8時まではもちろん、その後もたまってしまっていたものの処理で午前3時頃まで、スタッフが手作業で情報を送っていました)。

これからは、もっともっと綿密に、何が分かっていないかが分かるように、関係を深めることといたしましたので、このような「無知の無知」というお粗末なトラブルで、みなさまにご迷惑をおかけすることはありませんので、どうかご安心くださいませ。

さて、こうして、夜の8時くらいには、無事に情報が流れ出したのですが、ここで、新たな問題が発生! 今度は、ダウンロードがうまくいかないケースが出てきている、というのです。これは、ディスカヴァーのサイトではなく、ボイジャーさんの側のトラブルです。3時間後の夜の12時過ぎには、復旧しましたが、これについては、来週の先方からの報告を待って、ご報告したいと思います。

というわけで、以上の状況、ちょっと分かる人にはすっかりお見通しのようで、たとえば、次のブログでも推察(!?)されています(細部は違っているところもあるかもしれません)。エラー表示の文面など、とても参考になります。できるだけ早く改めたいと思っています。

雑誌屋かあさんの毎日 
『電子書籍の衝撃』システムトラブルについてのまとめ
(4月8日)

なお、アクセスが落ち着いてきた金曜日より、ウェブサイトは復活させましたが、14日のキャンペーン終了後までは、大事をとって(つまり、サーバーへの負荷を少しでも減らすため)、紙の本のほうのオンラインショップでのお買い物機能は、クローズさせていただいております。本を検索してアマゾンや楽天で買うことはできます。サイト内のショッピングカートが使えないだけです(詳しくはこちらを)。
ご迷惑おかけいたしますが、ご理解いただければ幸いです。

そして、感謝、感謝、感謝……

以上、恥ずかしながら、本当の事情を書きました(あぁ、嫌いにならないでね…!)。

それにしても、今回のことで、ほんとうに感動したのは、応援してくださった多くの方々のツイートです。もちろん、お叱りの声もたくさんいただきましたが、その何倍もの励ましの声をいただきました。ほんとうに、胸が熱くなりました。タナカやシノダは、文字どおり、感涙で目を真っ赤にしながら、作業していました。

読者のみなさんに支えられ、育てられている、とは、いつも思っていることではありますが、まさに支えれ育てられた12時間でした。。。

(もちろん、著者の佐々木さんにもすごく支えられ、実際のところ、助けていただいたのですが、これについては、また、別エントリーであとから書きます)

小飼弾さんも、今回のことについて、こんな記事を書いてくれていました。

アゴラ:「電子書籍の衝撃」の衝撃 

ツイッターでのこの記事に対する反響を見ると、文末の一文に、感動し、勇気をもらったのは、私だけではないようです。

「イノベーションを起こすのは、いつだって「明日を待てない素人」なのです。」


そう、
いまの形式がこの先もベストだとは思わないし、お役所や大手が中心となって統一規格をつくろうとしているのは知っています。ePUBの日本語版もできるだろうし、iPadのことだって、勿論考えています。

ただ紙の本をデジタル化するのではなくて、電子書籍ならではの機能や表現方法をもっと工夫すべきで、それには、やはりビューワーも進化していかないといけない。というか、年内にもいろいろでてくるでしょう(?)。アンドロイドのこともある。

それにそもそも、投資の割に、まだまだ、ちいさーーーーい市場です。やっぱり紙の本が当分主流です。

本当なら、もう少し「様子見」すべきなのでしょう。そして、うちみたいなおバカなちっこいところが、勝手に暴れて失敗したりしている様子を横目で見て学び、いざとなったら、洗練された形で、わーっといって席捲するーーそれが賢い人、賢い会社のやることなのでしょう。

でも、待てなかったのです。これ以上。
素人のくせに、いや、素人だから、待てなかった。。。

今回のシステムトラブルのことには触れずに、このあたりの「勇気」(?)について、他版元の方の最近話題のブログでも取り上げてくれています。

たぬきちの「リストラなう」日記:『電子書籍の衝撃』の衝撃(4月8日)

ちょっと誉めすぎな気もしますが、でも、このグーテンベルグ以来とも言われる大変革期、素人であることを誇りに、進んで参りたいと思います。

引き続き、みなさま、宜しくお願い申し上げます。
このたびは、ほんとうに申し訳ございませんでした。そして、ありがとうございました。

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「電子書籍の衝撃」の衝撃の理由 ●干場を参照しているブログ:

コメント

お疲れ様でした!

新しいことを始めるときに、想定外のことが起こるのは仕方ない!と、
元システム会社にいた身としては感じます。
あとは、起こってしまった問題を、どう解決するか?が問われるのであって、
今回の一件については全く問題なかったのではと思います。

それにしても、弾さんのTweetもそうですが、佐々木さんのTweetにはシビレました…!
やはりTwitterは他のメディアに比べ、善意で成り立つメディアなのかなと感じます。


干場社長をはじめ、対応されたスタッフの皆さま、本当にお疲れ様でした!

何だか上手くコトバにできませんが、感謝を込めて。。

ブログ拝見いたしました。

ダウンロードでのトラブルなど、
本当にお疲れ様でした。

僕自身は特に被害やトラブルなどなかったのですが、
今回の件、特に、上記ブログを拝読して、
ますますディスカヴァーさんが好きになりました。

新しいことを進んでやる。
そして、トラブルがあれば(←時にやむをえない)
誠意に対応する。
そして、社長自ら、事実を開示して、謝意を伝えていらっしゃる。

著者として、ディスカヴァーさんと
お付き合いができていますこと、大変光栄です。


佐々木さんのツイートにも大変しびれました。
著者とは、読者のためにいることを、改めて学びました。

つい、売上(早い話が、自分自身の報酬)に関心を
寄せてしまうこともあるのですが、
トラブルの中、そして、ご自身もある意味渦中の中での
佐々木さんのご対応に学ばせていただくことが多かったです。


今回の一連のトラブルについて、
どちらかというと、直接のかかわりのない第三者的立場でしたが、
勝手ながら、大変学びある時間を共有させていただきました。

ありがとうございました。

衝撃の理由を自らこのように書かれたことに敬服します。起きた事象そのものの解決に全力を挙げたことももちろんですが、その先にあるもの(電子書籍の未来)を観ようとしている社長の「視点と想い」がD21社の顧客には伝わっていたのだと感じました。

サーバー復旧、お疲れ様でした。
おかげさまで『電子書籍の衝撃』をダウンロードしてiphoneで読むことができています。


>本当なら、もう少し「様子見」すべきなのでしょう。そして、うちみたいなおバカなちっこいところが、勝手に暴れて失敗したりしている様子を横目で見て学び、いざとなったら、洗練された形で、わーっといって席捲するーーそれが賢い人、賢い会社のやることなのでしょう。

でも、待てなかったのです。これ以上。
素人のくせに、いや、素人だから、待てなかった。。。


この考え方、この姿勢。
とってもカッコイイです!

知識はこの世界を大きく変えうる可能性を持ったものだと思います。ならば、知識へのアクセスの容易さが、大きく関係してくると思います。

ぶつかりながらも前へ進むその姿勢からは学ぶこと、共感できることがとても多いです。

これからのご活躍に期待すると同時に、自分自身もこの書籍(知識)革命に何らかの形で参加しようかと思います。

勇気をありがとうございました。

突然、おじゃまします。110円読者です。
たまたまたどり着いたblogで、ああ、このキャンペーンを実行した方だと知り、足跡を残します。
雑誌はどんどん電子化に関心を寄せているようですね。ARへの取り組みも、これからいりいろでてくるでしょう。でも、書籍、とりわけ文芸は、最初から順を追ってページを進めていくという了解?のようなものがあって、疑問もあるようですね。とりあえず、こういう形の本が読めたこと(私いとっても電子書籍第1号)に感謝します。

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*PROFILE*

  • 干場弓子
    ディスカヴァー・トゥエンティワン取締役社長。魚座。愛知県立旭丘高校、お茶の水女子大学文教育学部卒業。新卒時、世界文化社入社。「家庭画報」編集部等を経て、1984年、ディスカヴァー・トゥエンティワン設立に参画し、現在に至る。夫と高校生の息子との3人暮らし。好きな言葉は、「Tomorrow is Another Day」。スカーレットの言葉です。理想の男性は、レット・バトラー。もしくは、クラーク・ケント(スーパーマン)。夫は、どちらにも、似ていない。
    ***
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